ときには、体の内から来る物が病気を引き起こし、命を縮めることもあります。
生物の体にはもともと強力な武器を持った防衛軍がいます。
この防衛軍を免疫細胞とよびます。免疫細胞が、外から来る敵(ウイルス・細菌など)と闘うことは、外敵編で説明しました。
免疫細胞のもう一つの働きは、体の中で出来た異常な細胞や死んでしまった細胞をみつけて、片付ける働きというものがあります。
ご存知のように、いきものの体の細胞は細胞分裂して増えます。
古い細胞が死んで新しい細胞にとってかわり、機能が保たれています。これを新陳代謝とよびます。たとえば、垢やフケは体の表面の死んだ細胞です。
体の中でも同じように世代交代は起こっています。
防衛軍である免疫細胞が、働いてくれないとどうなるか?
死んだ細胞の残骸や、細胞分裂の失敗で出来てしまった異常な細胞が、体の中にドンドンたまっていってしまうのです。
では、免疫細胞の活躍をご紹介しましょう。